「葉月?」

「うん?」


「大丈夫か?」


「うん」



優雅は黙ったままの私に言った。

「…お前らもう帰れ。下のヤツらにもう大丈夫って言っとけ。」

幹部達は了解〜と行ってから、病室から出ていった。


優雅は帰らないのかな…?



「葉月、俺さ…家柄が家柄ってこともあって…色々面倒なことが多いんだ…。それ避けるためにさ、親父達に会ってくんねぇ……?あ、無理にじゃな、」
「いいよ」


会ってみたいね。
だってあの、かの有名な堂島組の組長さんだよ!?
うわ超会いてぇ!!


「お前、恐ろしいやつだな…。いや…でもまぁ、怖い奴じゃねぇし、ちょっとうぜぇが…。」


うわ酷い言われよう…。




「それだけ。帰るから、なんかあったらメールでも電話でもよこせよ」


「うん」




優雅は荷物を持って「明日またくる」と言い残してから帰って行った。

それから私はなにかに取り憑かれたかのように、モニターの吸盤を体から引きはがした。




モニターの表示が全て、0になり、心停止を知らせる音が鳴る。