「若姐、東峰 怜(アズマ ネレイ)と言います。ここの組員です」

「あ、…よろしく…お願いします」

葉月はグズる羽悠をあやしながら、頷いた。

「東峰には葉月と羽悠の側近ボディガードをお願いしたい」


急に親父が出てきて、怜は慌てて立ち上がり、頭を下げた。


「東峰。すまなかったな」

「いえ、あなたに拾われた恩返しだと思ってください。」

「で、親父。怜に任せるのか?1人で?」


「いや、そろそろ真優(マヒロ)も帰ってくる時期だ。真優と東峰には2人で、葉月と羽悠に付いてもらう」


「承ります。よろしくお願いします」


怜は葉月に頭を下げた。


「怜さん、そんなにかしこまらなくて大丈夫ですよ」

「え、あ、いや…。身分が違います」

「お前、真面目だな」