「名前、決めたよ。
鈴夏と決めたんだけどね、女の子なら
『優月(ユヅキ)』『羽悠(ハユ)』って。
…こればっかりは…。どっちがしっくりくる?」
「「『羽悠』」」





俺と葉月の答えは一緒。


風翔さんは、ははっと笑って言った。


「『優月』は君たち2人の名前から。
『羽悠』は…羽のようにふわふわとした優しい心を持っていてのびのびと、自分のペースで。
何事も前に進めるように、おおらかに…育って欲しい。
俺と鈴夏からの贈り物だ。」


葉月は嬉しそうに笑って、小さく呼んだ。







「羽悠」



羽悠は返事をするように、声を上げて泣いた。


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