「優雅」


振り返ると、みんなが立っていた。


「「「「おめでとう」」」」


それぞれが言った。


「ありがとう…ございます」


葉月…お前はまだ安心は出来ないけど、赤ちゃんは無事に生まれた。
よく頑張ったよ…。
俺にも仕事があるはずだって…そう親父に言ったけど、結局何も出来なかった。


こんなこと、思うのはいけないかもしれないけど、あいつの…娘の顔みたらさ、ごちゃごちゃ渦巻いていたもん全部ぶっ飛んじまった…。


「あとは葉月だな。あいつ、よーみんなに心配かけるなー、本当」




皐月が苦笑いで言った。

そうだな…。

俺たちはいつも葉月にはハラハラさせられる。