真帆はお腹を抱えて笑う。


わかんないや…。


「は、はいはい、寝よ!!!!」

私は電気を消した。
消してもずっと笑ってる真帆。

「可愛いなぁwwぶふぅっw」


私は布団を頭からかぶって目を閉じた。













ーーーーーーーブーッブーッブーッ

「はい………あー…うん……隣にいるよ………寝てる………え?なんで?…うん…分かった」

「…ん………どうしたの?」


スマホを見ると、もう朝。7時丁度。






真帆は深刻そうな顔で電話を終えた。




「『heavy』が私達を狙ってるって……だから家を出るなって……」

「え?」



『heavy』って確か…海の…。




ーガチャ

「葉月、真帆ちゃん。朝ごはんできてるよ〜」

「「あ、はーい」」


私達は1階に降りて朝ごはんを食べた。

「あら、こんな時間…ごめん、葉月!洗い物お願いしてもいい!!?」



「いいよ〜、気をつけてね」


スーツを羽織った鈴夏ちゃん。
手を振って見送った。


念のため、鍵を閉めようとした。
すると、凄い力で玄関を開けられた。

「きゃ、っ」





悲鳴を上げようとすると、口をふさがれた。




「葉月〜?どうしたの〜?」

リビングから真帆が私を呼ぶ。



私は腕を縛られて、口にはガムテープを貼られた。

「んーっ!!んーっ!!!!」




来るな、と言いたくても言えない。
真帆はリビングの扉を開けた。



「葉月!!!!」

真帆も捕まって、私達は家から引きずり出された。

目隠しをされて車に乗せられた。