優雅にお兄さんが居たんだ…。
凄く立派なお兄さんなんだね。
優雅を見る限りは、若の立場を嫌がっているわけではないようだけど…。
「圭斗さん」
「…はい」
「お腹すきましたね。行きましょう」
「…えっ…はい!」
豪華な入口を遠慮なく入っていった私を、慌てて追いかけてきた圭斗さん。
ーガラガラ…
高級料亭…なんて初めてだ。
オレンジライトの和風の店内。
僅かに木の香り。
落ち着いた、静かな店内。
「いらっしゃいませ」
「間瀬さん…お久しぶりです。滉雅様、いらっしゃいますか?」
「あ…新さん!あ、少々お待ちください」