怒られるのが怖いんじゃない。
お前は母親失格だって言われるのが怖いんじゃない。
ただ、なにかどうにも表現のしようがない感情がこみ上げてきた。
赤ちゃんが出来たって喜び、自分の口から伝えたかった悔しさ、みんながどういう反応をするのかという不安、産むなって言われたらどうしようって恐怖。
全部が入り混じった感情が私を襲ってきていた。
怒られるのが怖かったわけじゃない…。
ただ、怖かったのはこの手に迎えられないのかということ。
でも、みんなの言葉が赤ちゃんをこの手に抱けると言う幸せに変わった。
「心臓病を患って、両親を失って…人と関わることをやめてきた私に、今はこんなにたくさん声をかけてくれる人がいる。」
黒龍、良き友人・大切な仲間。
風翔さん、今日はいないけど鈴夏ちゃん、大切な家族。
堂島組、私の居場所をくれた人達。
皐月、私の愛しい半身。
優雅、私の人生を変えてくれた大好きな人。
私には勿体ないくらいの人達だけれど…。
「ありがとう…っ」
「「「「「「「「「おうっ」」」」」」」」」
「「「「あぁっ」」」」
医者陣はこの会話に感動しながら頷いていた。
