「そうか…兄貴から聞いたほどヤバくはなさそうだな。」





「ヤバイのは風翔さんの精神状態かと…」







俺は美空さんに耳打ちをした。


美空さんは、はーっとため息をついて、頭を掻きながら、「そうだよなぁ」と呟いた。






「相当疲弊しきっていて…。多分葉月の容態が落ち着くまであの状態から抜け出せないと思うんです…。」




「…困った兄貴だわ…。ま、俺が何とかする。お前らもしっかり休めよ」



「「「はい」」」




美空さんは葉月がいるICUに向かっていった。




「美空さん、仕事途中かな」





愛二が美空さんの背中を見ながら言った。



警官が来ている、青いカッターシャツを着ていた。

装備やらなんやらは外しているようだったけど、警官の制服だった。





「忙しいんだろ…」

「「…」」




俺達は黒龍の倉庫に行くことにして、病院を出た。