優雅は優しく微笑んで、葉月の頬に手を当てた。
葉月の虚ろに優雅を見る目から、涙が一粒こぼれ落ちた。
「あ、あ、愛二…ふ、風翔さんと水谷先生を…っ」
「う、うん!!!」
愛二はICUを出て、すぐ近くのナースステーションに駆け込んでいった。
優雅はベッドの横に屈んで、葉月に目線を合わせた。
葉月の目線もしっかり優雅を追い、虚ろだった目はしっかり開いて、その目に優雅をうつしている。
「痛かっただろ…?」
「…ん」
「来るの、遅くなってごめんな?」
「…」
喋るのは辛いのか、頷く代わりに目を閉じる。
「守ってやれなかった」
「…」
「お前はこいつの事しっかり守ったのにな。」
「…っ」
優雅は葉月のお腹に手を当てた。
その瞬間、俺と詩音の目から涙が溢れた。
葉月の目からも涙が溢れていた。
「ごめんな」
否定するかのように、目を閉じた葉月。
優雅は葉月の手をぎゅっと握って離さない。
