ほかの幹部達も明らかにテンションが落ちてる。
私と日和は黙ってそれ見ていた。
女どもに何かを言っている若葉と藍音。
言い終えたのか、女どもは肩を落として、今度はこっちをキッと睨んでいる。
「あいつら…私を使いやがった」
「はははっ」
ヅカヅカと近寄ってくるリーダー格らしき女。
日和は私を隠すように立つ。
「どいてよ。あんた、黒龍の姫なんだって!?
私は優雅さんと藍音君に抱いてもらったことがあるの!!!!!
あんたは無いんでしょ?私に譲りなさいよ!!!!」
えー…知らないよそんなの…
というか
…優雅も藍音もそういう人たちなのか…
「姫…」
「日和、ちょっと藍音と優雅どついてくるから。この人お願いね」
私は殺気を放ちながら優雅達のところに向かって歩く。
「お、おい…怒ってねぇか?葉月」
「こっちに来てんぞ…」
「やべぇ…めちゃめちゃ怒ってんじゃねぇかよ」
「うおぉ……」
私は優雅と藍音に一発ずつお見舞いしてあげて、ニコッと笑った。
「「「「「「「…怖ぇ…」」」」」」」
「あんまりそういう気が無いのに抱いてあげたりしちゃうと、勘違いしちゃうもんよ女って。やめな」
私が怒ったような低い声で言うと、みんな頷いた。
女っ気が多いのね。
まぁ、ここまでイケメンだとそりゃそうなっても当たり前か。
