下條葉月

俺の片割れ

腹の中から一緒に育ってきた

最高の女


葉月以上のいい女を俺は知らない

ずっと守ってきた。


可愛い妹は、兄の手を離れ、信頼に寄り添った

優雅だ。


幼稚園の頃、出会った。

幼稚園生ながらにただ知れぬ威圧感と存在感を感じた。

小3から何をするにも一緒だった。


そして、月日が流れ、俺は堂島の抗争に立ち入ってしまった。

妹を危険に晒し、罰が当たった。



真っ暗な空間に一人。

聞こえてくるのは葉月の謝り、泣く声。


風翔さんの目覚めを望む声。

鈴夏さんの落ち着いた優しい声。


目覚めれば俺の片割れが血と涙をたくさん流していた。



そして、俺の手から離れた片割れは、銃で撃たれ、命を失いかけた。

戻ってきてもなお、俺の手には戻らず、信頼の隣にいた。




そして今、その信頼の手を離しかけている。



絶対に離させるもんか…。


命より大切な片割れを…葉月を死なせてたまるもんか。