俺、おじさんになるのか…。


甥っ子か姪っ子が出来て、俺には葉月という姉が出来る。


なんか、まだ他人事だな。


「あ、柊雅君。葉月ちゃん見なかった?」

「あぁ、薫君。見てないけど…授業に行くとか言ってたよ?」


「あー…そうだよね…」


「何かあったの?」



「うん…藍音と皐月もそう言ってたから、4組に迎えに行ったんだけど…担任も「来ていない」って言うんだ」





嫌な予感がした。


俺達が追い返したあの女達。

浮かんだのはそれだった。


あいつらも確か、同じ4組だったはずだ。



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「なんだと…?」


「「ひっ、」」
「ちょっとだけ痛い目に合わせるつもりだったの!!」
「私は悪くない、私は悪くない!!!」
「あいつが悪いの!あんな奴、」


ーガシャン!!!




気がつけば女を殴っていた。

いつもなら慌てて止めるだろう薫くんは、びくとも動かない。




それどころか女達に対して殺気を全開。


女は気絶していて、ほかの女達はガタガタと震えている。



「貴様ら…殺されてぇみてぇだな。」

「柊雅。今はよそう…葉月ちゃんを見つけるのが先だ」




低く冷たい声の裏には、怒りと焦りが含まれていた。

呼び捨てにしてる…。