葉月は偉そうに腕を組んで俺を見る。


「不器用なんだね。心配なら、守りたいならどうどうと守りなよ。」








葉月は手をおろして言った。

兄貴は不満気にため息を吐きながら、俺を睨む。



「お互い突っ張りあってるだけなんじゃないの?」



「意味わかんねぇし。こいつがおれのこときらいで、ちょっかい出してくんだよ」


「あっそ。」




兄貴が言ったことを冷たくあしらって、俺の方に歩いてきた葉月。









葉月と話していると楽しい。

本当に…他の女とは違うんだ。



ただ、兄貴を守りたかっただけ…。

葉月はそれを見抜いた。




「…来んなよ…。もう兄貴の女には…手を出さねぇし…葉月にも関わんねぇよ…」






もう…なにもしねぇから。


「私の義弟になるんだもんな〜。おじさんにもなるんだもんな〜…あー、無理な話だね。」



おじ、、!



「が、ガキは…嫌いだ!」



俺は葉月にそう言った。

嘘ではない。




店で子供が泣いているのはうるさくて迷惑だし、鳴き声はキンキンするし、すぐ泣くし、自分が可愛いと思って甘えるし…。

扱い方がわからないし。


力を加えたらすぐ壊れちまいそうだし。