「え?…あー、まぁ」



「先輩…彼氏いるの?」



「なんで?」



葉月はスマホをポケットにしまった。


「俺、先輩の事…好きなんです…!」





兄貴に近づく女は、この言葉で俺に乗り換える。





「…嘘、ついてる…?」



「…え?…ひどい!」



「あぁ、ごめんね…。でも、ごめん、私には今の人しかいないから」











ほら、不思議な女








何を考えているんだろう…。

どうせ、兄貴の顔と地位めあてにきまってる。




…あれ?


「顔色悪いですね、先輩」





「…あー、ちょっと吐き気が酷くて」


「…大丈夫ですか?、保健室…」

「あー、いいの。保健医に言ってもどうにもならない事だから」



どういう事だ?