生きてあなたを愛したい

「そーか。よかったなー。」



それから、車の中でカバンを漁っていて私に気がついていない若葉。



「さて、行こうか」


私は愛二に車に押し込められて、薫が運転席に乗った。





「あれ?いつも運転してる人どうしたの?」

「熱があって来れないんだよ」


「へー」



もう12月だもんねー…。






「葉月、お前体調悪いのか?」

「なんで?ていうか、起きてたの?」





爆睡中の真帆に膝枕をしてあげていて、そのままの状態で私に言った。






「顔色悪いぞ」





龍真さんの一言で、みんなの視線が一気に私に集まる。






「今日、いつもより不整脈が酷くてさ」



「そうだったね、葉月ちゃん心臓病なんだった」


いつも元気だから忘れてた、と笑いながら言った薫に殺意を覚えながらも、胸のあたりをさすった。








朝から調子悪いみたい。


本当に酷い時は吐いたり、倒れたりするけど…今日はそれほどじゃない。


でも…いつもと違う感じの不整脈なんだよな…。
妊娠と関係あるのかな…。






「大丈夫なのか?」



腕を組んで窓の外を見ながら、無愛想に言った詩音。




「うん。なに、心配してんの?」