2人は今まで溜め込んでいたかのように、全て私に吐いた。



「「会いたかったっ!」」



ぎゅっと強く私を抱きしめた。







「私も会いたかった…っ」



お母さんは私の頭を撫でて顔を上げた。



「最近、病気の方はどう?やっぱり…きつい?」

「ううん。大丈夫だよ」


お父さんは安心したように笑ったけど、心配性なお母さんはさらに続ける。


「皐月は?鈴夏や、風翔君はどう?真琴とか…灯二くんとか…時雨くんとか美空とか…」

「こらこら、夏希…」


「だって…」




お父さんが困ったようにお母さんを止めた。






「ふふっ。みんな元気でやってるよ」

「そっか」

お母さんは安堵のため息を付いて、険しい顔をした。






「ここに来るのはちょっと早いんじゃなぁい?」

「お母さん…」




「優雅くんもあなたの事を呼んでるよ」






『葉月!葉月!!』


突然、私の名前が、優雅の声が響いた。


ふと、胸元を見ると、綺麗なリングのネックレスがかかっていた。


なんだろう…?




「葉月の誕生日プレゼントですって…ほら、今日は葉月の誕生日なのよ」

「「お誕生日おめでとう」」