櫂さんと二人並んで歩く帰り道。

ずっと、二人で横に並んで こうして手を繋いでいられたら、どんなに幸せか、恥ずかしいから言えないけど この時間がずっと続いたらいいなって思う…

ちらりと櫂さんを見る…
あっ!目が合っちゃった?何故か 手をギュッとされて 道の端っこに連れられて…

「駄目だよ莓ちゃん…そんな潤んだ目で見つめたら 俺無理…」

え?唇を塞がれて 息さえ許してくれない激しいキス。く、苦し…い…

「んっ、ん…」

声が漏れ脳が痺れる。

こんなキス知らない…

足に力が入らなくなってガクンとなりかけたら 櫂さんが支えてくれた。

「莓ちゃんわざと?それ無自覚ならもう俺 お手上げだ…」

酸素不足で 泣きそうになって、櫂さんにお手上げと言われる…

もう訳がわからない…
嫌われたくなくて、櫂さんの胸に抱きついた。ドキドキと早い鼓動が鼓膜から伝わる…

「莓ちゃんって 俺の理性壊すのが趣味?もぅ俺 我慢出来なくて困る…」

余裕のない櫂さんを見るのは初めてで、何故か 嬉しくなった私

ちょっとだけ、クスクス笑った…