昨日と変わらない気だるい朝。
祖母と二人きりの静かで穏やかな朝食。
祖父は体調を崩し、少し前から近くの大学病院に入院している。
食べ終えた食器を下げるわたしの背中に、
「雫希(しずき)」
祖母のか細い声が呼びかけた。
振り返った先では、食卓を片付けていた手を止めた祖母が真剣な表情でわたしを見つめている。
「なに? お祖母ちゃん」
「……そろそろ、一年ね?」
わたしの顔色を窺うように、祖母は恐る恐る話を切り出す。
案の定、あからさまに不機嫌に変わるわたしの顔色に、
「ご、ごめんなさいねっ。変なこと切り出しちゃって」
おずおずと視線を伏せた。
その隣をため息混じりに通り過ぎながら、
「……いってきます」
いつもよりずっと低いトーンで呟き、玄関を飛び出した。
祖母の一言で、嫌でも思い出される。
もうすぐ母の一周忌。
だからといって、わたしの中での母への思いなんて何一つ変わっていない。
今も昔も、わたしには居ない存在だ。
祖母と二人きりの静かで穏やかな朝食。
祖父は体調を崩し、少し前から近くの大学病院に入院している。
食べ終えた食器を下げるわたしの背中に、
「雫希(しずき)」
祖母のか細い声が呼びかけた。
振り返った先では、食卓を片付けていた手を止めた祖母が真剣な表情でわたしを見つめている。
「なに? お祖母ちゃん」
「……そろそろ、一年ね?」
わたしの顔色を窺うように、祖母は恐る恐る話を切り出す。
案の定、あからさまに不機嫌に変わるわたしの顔色に、
「ご、ごめんなさいねっ。変なこと切り出しちゃって」
おずおずと視線を伏せた。
その隣をため息混じりに通り過ぎながら、
「……いってきます」
いつもよりずっと低いトーンで呟き、玄関を飛び出した。
祖母の一言で、嫌でも思い出される。
もうすぐ母の一周忌。
だからといって、わたしの中での母への思いなんて何一つ変わっていない。
今も昔も、わたしには居ない存在だ。

