よーし、ハンバーガー屋さんとうちゃーく!
イライラとモヤモヤでいっぱいになっているわたしをよそに翔希は無邪気に期間限定バーガーが美味しいとか、クーポンまだ切れてなかったとか話している。
「咲は何頼む?俺ポテトするけど」
「うーん、チーズバーガーかな」
「おっけー、じゃあ席取っといて」
いつもの自動ドアをくぐり、いつもの窓側の席に向かう。
あ、隣の席の人同じ学校だ
そう思ってじっと見る。
「なんだ…誰かと思ったらハルじゃん」
沢島遥斗|《さわじまはると》
わたしの住むマンションのお隣さんで、幼稚園からの幼なじみだ。

