「あ、また翔希の妄想してんだろー?」 今度は梨子がそう冷やかす。 翔希というのは、わたしの彼氏である。 金髪にピアス わたしの彼氏にふさわしいくらいのチャラチャラさである。 わたしは翔希が好きである。 でも、それは恋愛感情だとはいえない気がする。 最低な人と思われるかもしれないけど わたしにとっての翔希はアクセサリーみたいな感じだ。 自分の見栄をはるため、自分が”上”の人間に立つため そんな気がするのだ。