「咲…ごめん… ほんとごめん」 何分間歩いただろう、気づいたらどこか分からないくらい遠い場所だった。 でもわたしは足を止める気も起きなくて、ハルの方を振り向けるくらいの余裕なんてなかった。 「これで満足? 赤メッシュ入れて、金髪の彼氏できて、頑張って頑張って上の地位でいようとしてたけど 彼氏にも友達にも愛されなかった… ハルは…ハルはこんなわたしを見て嘲笑ってるんでしょ? 大爆笑だよね? こんなにわたしを貶めて楽しいでしょ?」 泣きたいのに、でてくるのはそんな言葉ばかりだった。