「何が言いたいの?」
とは言いつつも、晴の言っている事が理解できない。
「何でいつも安いパンばかり頼むんですか?」
勇気を振り絞って
そんな言葉が似合うくらい晴の声は震えていた。
「え、わたし好きなパンがたまたま安かっただけだし」
嘘をついた
ほんとは、そうじゃない
少しでも…少しでもいいから晴の負担を減らそうと努力した結果だった。
そんな努力をしたって晴をイジメてることに変わりはないけど…
「そうですか……」
掃除終わりました、さよなら
晴はそう言ってカバンを持って昇降口を出ていった。
え…?
晴が聞いた理由も、何が言いたかったのかも意味不明だ。

