赤メッシュのヤンキー少女が、フツウに恋をしてしまったら…

わたしの学校には普通科と特進科というものがある。
ハルはその特進科の優等生、わたしにとって遠い存在である。

「久しぶり、元気?」

隣座るね
社交辞令のようにぎこちなく話しかける。


「んー、受験勉強で忙しいけど元気だよ。
咲も相変わらずだな。」


ハルはそう言って笑う。
さらさらの黒髪にくしゃっとした笑い方
あの頃と変わってないなー


「わたしも相変わらず元気だよ。」
「相変わらず、おとなしい女子をイジメてるんだね」


え?

耳を疑った
それを見据えてハルは畳み掛ける。

「特進科でも有名だよ、立花咲っていう赤メッシュのヤンキーが女子イジメて楽しそうって。
昔はいじめられっ子を助けてたのに…

ほんっとバカになったな。」