舞踏会を明日に控えた朝。 「ソラ。おい。起きろ。」 低く、聞き慣れた声だった。 名前を呼ばれて、目覚める。 寝ぼけ眼で虚ろな視界には ベッドに腰掛ける 「にっ!兄様!?」 雲の国 第2皇子 キリ 私の3つ上のお兄ちゃん。 「っ、おいブス。よだれ。」 そう言って眉間にしわを寄せて自分の口元をつんつんと指差す。 キリお兄ちゃんは、…口が悪い。 そして、顔が物凄く厳つい。