夜になると自由参加の花火に皆出かけてしまったらしく館内はがらんとしている。
(寝るには早いし)
「須藤?」
「伊藤先生。」
どうして伊藤先生がここにいるのか不思議に思っていたら見回りをしていたと教えてくれた。
「花火やらないのか?」
「人が多いの、好きじゃないんです。」
「・・・おいで。」
先生は花火を手にもって外へ向かった。
「花火が嫌いじゃないんだったらいっしょにやろう。
一つの思い出になるから。」
周囲を見回したけどここは誰もいなくて静かだった。
先生と二人で花火をするなんて思わなかった。
「どれからする?」
「どれでもいいです。」
先生はねずみ花火を手に取った。
くるくる回るねずみ花火は行動が予測不可能だ。
ロケット花火は火をつける時、怖かった。
他にも色んな花火を先生と楽しんだ。
「お前は笑顔がいいな、やっぱり。」
「そんなに私笑わないですか?」
「入学当初は笑わないどころか私に近づかないでオーラが出てた。」
「捨て猫みたいな娘だなと思ってた。」
「捨て猫って。」
「人に傷つけられて人を信じられなくなって。
見てて痛々しくて。
救ってやりたいっていつも思ってた。」
「・・・もう大丈夫です。」
「そう、なんだろうな。」
先生は一瞬淋しそうな表情を見せたけどすぐ教師の顔に戻って言った。
「これで最後だな。」
「線香花火、一番好きなんです。」
「そうか。」
「すぐに消えてしまう儚さがなんとも言えないですよね。」
「ああ。」
すべての花火は終わってしまった。
夜に消えてしまった花火の代わりに私の心には思い出が刻まれた。
夏の夜の先生との花火。
(誤解しちゃいけない)
先生が優しいのは生徒だからと何度も自分に言い聞かせた。
先生。
優しくされると嬉しいのに、切ないです。
(寝るには早いし)
「須藤?」
「伊藤先生。」
どうして伊藤先生がここにいるのか不思議に思っていたら見回りをしていたと教えてくれた。
「花火やらないのか?」
「人が多いの、好きじゃないんです。」
「・・・おいで。」
先生は花火を手にもって外へ向かった。
「花火が嫌いじゃないんだったらいっしょにやろう。
一つの思い出になるから。」
周囲を見回したけどここは誰もいなくて静かだった。
先生と二人で花火をするなんて思わなかった。
「どれからする?」
「どれでもいいです。」
先生はねずみ花火を手に取った。
くるくる回るねずみ花火は行動が予測不可能だ。
ロケット花火は火をつける時、怖かった。
他にも色んな花火を先生と楽しんだ。
「お前は笑顔がいいな、やっぱり。」
「そんなに私笑わないですか?」
「入学当初は笑わないどころか私に近づかないでオーラが出てた。」
「捨て猫みたいな娘だなと思ってた。」
「捨て猫って。」
「人に傷つけられて人を信じられなくなって。
見てて痛々しくて。
救ってやりたいっていつも思ってた。」
「・・・もう大丈夫です。」
「そう、なんだろうな。」
先生は一瞬淋しそうな表情を見せたけどすぐ教師の顔に戻って言った。
「これで最後だな。」
「線香花火、一番好きなんです。」
「そうか。」
「すぐに消えてしまう儚さがなんとも言えないですよね。」
「ああ。」
すべての花火は終わってしまった。
夜に消えてしまった花火の代わりに私の心には思い出が刻まれた。
夏の夜の先生との花火。
(誤解しちゃいけない)
先生が優しいのは生徒だからと何度も自分に言い聞かせた。
先生。
優しくされると嬉しいのに、切ないです。

