「ゆずちゃんはまだ伊藤のことがスキなの?」
突然の質問に私は周囲を見回した。
「誰もいないよ。
ちゃんと見たもん。」
「フラれたし、諦めようとは思ってる。」
「・・・。」
紗智にしては言葉少なだ。
「紗智が言うことじゃないの解ってる。
きっと怒られるだろうなって。
でも、二人見てるとすごくもどかしいんだもん。」
紗智はまばたきをした後私をじっと見つめて言った。
「ゆずちゃん、哲君と付き合う気はないの?」
それは私の知らない話だった。
中学時代の古賀君は普通以上に女生徒にモテていたらしい。
でも、古賀君は誰とも付き合うことをしなかったそうだ。
「私がどうして??って聞いたら好きな人がいるんだって。
聞いても教えてくれなかったけど今は解る。
・・・哲君がずっと思ってた子がゆずちゃんだって。」
向日葵が太陽の方を向いている。
別の方向を向日葵が向いてしまったら太陽は淋しく思うのだろうか。

