最初で最後の恋だから。ーセンセイー

「フラレたって?」

あかりは珍しく話を聞きたがっている様子だった。

「もっと他にいいやつがいるって。」

「教師が言いそうな台詞だね。
・・・で、あんたは諦めてない訳だ。」

「好きだから。」

「ま、いいんじゃない?
諦められないなら好きで居続けるのもアリでしょ。」

「意外な答えでビックリした。
気持ち悪いとかストーカーみたいとか言われるかと思ってたから。」

「あたしも同じだったから。」

「小西・・・くんと?」

あかりは頷いた。

「勇気に何度も告ってフラレてんの。」

「付き合ってるんじゃないの?」

「今はね。」

あかりは付き合うまでの話をしてくれた。

「諦めなきゃ報われる日が来るかもね。」

「ありがとう。」

私は前から言いたかった言葉を口にした。

「友達になってくれませんか?」

あかりが私の言葉に笑っている。

「そこ笑うところ?」

「そんなバカ丁寧に言うから。」

笑いのツボに入ったのかあかりはお腹を押さえて笑い続けている。

ひとしきり笑い終えると私を見た。

「あんたの馬鹿なところ気に入ったよ。」

「水沢さん。」

「あかりでいいよ。
さんづけってニガテなんだ。」

「解った。
これからよろしくお願いします。」

「だからそのバカ丁寧なの止めて」

「バカ連発し過ぎでしょ。」

「バカだからバカって言ってんの。」

あかりが笑って私も笑った。

「そろそろ教室戻らなきゃ。」

「私サボるから。」

「ダメだよ。」

あかりの手を取って引っ張った。

のろのろと立ち上がったあかりを急かして教室に向かった。