最初で最後の恋だから。ーセンセイー


「クリスマスが待ち遠しいねっ。」

「クッキー渡すだけだよ?」

「何か変わるかもしれないよね??」

「何も変わらないよ。
・・・何も変わっちゃいけないんだよ。」

私は周囲を振り返ってから答えた。

「紗智には伊藤がゆずちゃんの事気にしてるように見えるけどな。」

「生徒だからだよ。」

「そうかなあ・・・。」

「そうなの。」

「卒業まで気持ち抑えるなんて紗智には出来ないよ。」

私だって気持ちを抑える事なんて全然出来てない。

私の感情は先生の言葉や態度一つで大きく動いてしまうから。

「紗智はクリスマスどうするの?」

紗智が喰いつくだろう話題を振って私は話を変えた。

「紗智の話じゃなくて今はゆずちゃんの話。」

話題替えは失敗した。

「このままでいいの??」

「どうしようもないじゃない。」

「伊藤を狙ってるコ多いんだよ??
1年生だけじゃなくて先輩たちだって。」

「知ってるけど。」

「フォーチュンクッキーに好きって書いちゃえば??」

「私は、今の関係を壊したくない。
前みたいな事になるのは嫌だから。」

「ゆずちゃん・・・。」

「紗智の応援は感謝してる。」

バスを降りて紗智と別れて家に向かった。