私は、中学2年生飯豊楓。

そしてめちゃ優しいお兄ちゃん的な存在の中学3年生五十嵐春馬ことはるくん。


私と同い年のはるくんの弟の五十嵐悠真ことゆうま。

私たちはいつも一緒。

部活は3人ともバスケ部に所属していて、男女別だけどすぐ隣で練習してるから、休憩がかかればいつも3人でいた。

「はるくん?楓、数学の授業全然ついてけてないから教えて??」

そうはるくんに甘えて言ってみたら、
「いいよ」

はるくんはなんでもいいよって言って私の言う通りにしてくれる。
そんな、はるくんが私は大好きだった。



「はるませんぱいーっ」
体育館の入り口から3人組の女子が目を輝かせながらはるくんの名前を呼んでいた。


はるくんとゆうまのお母さんはヘアモデルをしている美人なお母さんでお父さんもなかなかのイケメンだ。その2人からできた子供だから、なかなかのイケメンな顔。

はるくんは、若干タレ目で鼻筋が高く、シャープな顎のラインがたまらなく好き。

ゆうまはシュッとした目、だけど二重で大きい。そして同じく鼻筋が高く、シャープな顎のライン。

だから2人ともかなりモテる。




3人組の女子は、はるくんに手作りのクッキーを渡していた。

「部活頑張ってください!」とか「クッキー食べてくださいね!」とかあれこれはるくんに言っていて、はるくんは優しいから「ありがとう。こんなにも作ってくれて、優しいね」と爽やかな笑顔を向けていた。




そんな一方ゆうまは、「きも」ってそのさわやかな笑顔を見て言っていた。

私はそんなゆうまが少し苦手。
ゆうまははるくんにちょっとライバル意識を持っているようだ。昔はすごく優しかったのにな〜〜〜。


そんなこんなで毎日平和に過ごしていた。





11月。はるくんは受験生だから部活を引退して毎日塾に行っていた。


だから下校はゆうまと2人。


「はるくんどうしてる?」
「はるくんに夜会える?」
「はるくん、楓に会いたがってない?」
といっぱいはるくんの質問をしていたら、

「お前、はるまのこと好きなの?」
とゆうまが突然聞いてきた。

「っ、、。」

正直言って、わからない。恋の好きなのか、幼馴染として好きなのか。

友達のみつきは、片思いはドキドキしたり、切なくなったり、色んな感情が芽生えるって言っていたけど、はるくんに対してそんな気持ちになったことは1回もない。

黙っていると、

「ま、いんじゃね?」
ってゆうまは少し怒ったような口調で言ってきた。


その日はそれでお別れした。




次の日、ゆうまは朝いなかった。

はるくんなら聞くと、
「俺が起きたらもういなかった」と

学校に着いてから、ゆうまのクラスに行くとゆうまと目があった。

「ゆうまー!」と私が言うと、

ゆうまは私を無視して、同じクラスの可愛らしい女の子と喋っていた。

ズキっ。


その時、チャイムが鳴ったから教室に戻った。

お昼休みになってからまたゆうまの教室に行った。
そしたらちょうど廊下にゆうまがいて、その隣には、朝一緒に喋っていた可愛らしい女の子だった。

「ゆうま?」と声かけたら、
ものすごく冷たい声で「何?」って言ったきた。

「なんで、朝いなかったの?」
あまりの冷たい返事で私の声は震えていた。

そしたら、隣の女の子が、
「それはぁ、かおりと登校してるからだよ?」

「そう、俺ら付き合ってるんだよ。」

ゆうまがそう言った。

私は「そっか、おめでと!」今にも泣き出しそうな声で無理やり笑った。

その場を走って逃げ、屋上でただ1人で泣いていた。
その時、「大丈夫?」


聞き覚えのある優しい声が聞こえた。


はるくんだ。

「はるくんっ、、、。」涙が止まらなかった。

あったこと全部、はるくんに話したら

はるくんはニコッと笑って、

「楓、大人になったじゃん、」

「え?」

「それは恋だよ」

はるくんはまたニコニコしていた。

恋?そんな、私、ゆうまに恋してるなんて、、そう言えばみっちゃんも切ないって言っててた。
そうか、これは恋なのか。

なんだか、ちょっとモヤモヤするけど少し落ち着いた。

「ありがとう!はるくん!楓、少し元気でた!」

「そう?よかった!またいつでも聞くよ!」

ダッシュで教室に、戻って、みつきにこれを伝えた。
そしたら、みつきもニコニコして
「楓、成長おめでと!」って言って
私を抱いて
「私、応援する!いつでも相談してね?」と言ってくれた。

私は元気に
「うん!」って言った。