直哉へ

初めての手紙です。
緊張するすこしだけ(笑)

この手紙が届いてるころきっと私は直哉と同じ世界にはいません。
だから、もし私が自分の口で大切なことを伝えることができなかった時のために残した手紙です(笑)


前にもいったけど、私の世界に色をつけてくれたのは紛れもなく貴方です。
貴方がいたから治療も続けられた。
貴方がいたから毎日楽しかった。
貴方がいたから笑っていられた。
貴方がいたから病気と向き合えた。

言い出したらきりがないよほんとに。
全部貴方のおかげです。
たくさん感謝してます。


謝らなきゃいけないこともあります。
私は余命を知らされて、死ぬのがわかってたのに気持ちを伝えてごめんなさい。最後に直哉が傷付くのわかってたのに伝えてごめんなさい。直哉に気持ちを伝えずにはいられませんでした。許してね。


直哉に嘘ついてたことがあります。
直哉のこと、好きっていったのは嘘です。
ほんとは愛してるでした。

好きって気持ちよりずっと大きなものでした。


多分、貴方は私が死んで前の私みたいに色を失うと思います。救えなかったと自分を責めると思います。多分だよ?(笑)
私が死んだのは貴方のせいではありません。
だから自分を責めるのはやめてね。
私が生きてこれたのは貴方のおかげなんだから。

色を失ったままだと生きづらいよ。
だからね、失っちゃったら色をつけてくれる人と出会う必要があります。


直哉のことだから私のこと忘れられないとか言いそう。(笑)嬉しいけど(笑)
でも直哉には幸せになってほしいです。だから色をつけてくれる人を見つけてください。
応援してます。


私、信じられないほど直哉のことを愛しています。


これからもう1つだけ嘘をつかせてください。


私のことは忘れてね。
すべてなかったことにしてね。





私のそばにいてくれてありがとう。


だいすき。

ううん。


愛してる。


明日が来るまで直哉のそばにいるよ。



美羅より