3月
桜の木に蕾がついてまだ花は出ていない頃

俺はもう一枚の手紙を持ってある人のところを訪ねた

彼はその手紙を大事に抱きしめて泣いた

自分の姉をこんなに愛してくれていたことに感謝し
嬉しく思った


姉ちゃん。俺はもう大丈夫だよ

今までわがままいってばっかりだったけど…









「ありがとう」










俺たちの横を風が通り抜けていった気がした