実は人じゃないんです

「うわ、きれいだ」
目に痛い光が差し込みあたりが明るくなってきた
朝が来たんだとわかる
学校ももう行く気分にはなれない
もう少ししたら学校に電話して休むことを伝えよう
姉ちゃんがいけなかった高校に退学になんてなったら困る

「それにしても疲れたな」

自転車をこぎ進めて何時間になるかわからない
疲れた
寝たい
それでも俺は足を止めなかった

行きたい場所なんてないのに


















「ここは・・・」
気が付くと神社についた
自分で来たんだから正直気が付いたらではない
けれど足が向いた

来たところで何もないかもしれない
ヒナタもいないかも・・・・・・

俺の願いどおりか必然か
そこには白いワンピースが揺れていた