「おはよーっ!!」


公園で、ブランコに乗っている彗に向かって私は言う


「………。」


彗は音楽に夢中で、私の声に気づかない


ジャリジャリ


私は彗の後ろに回り込み、両手で目を塞いだ


「ー……だーれだ……」


「んおっ!?」


「だーれだ__…」


「……んー……春?」


「………。」


すぐにバレてしまった私は黙り込む


「春だろ?
おいっ…返事しろ…」



「……なんで気づいたの?」



「やっぱり当たり〜
ふっ 春のやることは分かりやすいなー」


彗は「よいしょっ」と私の腕を引っ張り抱きしめる



「すっ彗っ!?」


「あっなんだ〜?
照れてるのかー 可愛いなお前はー」


「べっ別に照れてなんかないもん!」



スルッ


「ばかっ!!!」


こんな奴にはグーパンチをお見舞いしてやるっ


私は彗の腕から抜け出してグーパンチを放つ


ドカッ


「ゔっ…」


「おっお前〜……」


はぁはぁ

私は彗から逃げるように、足早に学校に向かう


「すっ彗が悪いんだからね……
あんなドキドキすることするから…ボソッ」



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