すると道のずっと先の方に、小さな明かりが見えた。

「ひい!」

ずっと明かりが欲しいと思っていたけど、これは怖い。真っ暗な道にいきなり現れる光なんて怖すぎる!お化けだったりしないかな、もしかして、火の玉!?

しかし一本道で隠れることもできないので、私は道の端っこで小さく丸まった。

ガサッ…ガサッ…

明かりが近づくにつれて、人の足音のようなものが聞こえて来た。乱暴な歩き方の音。


殺される……!

ブルブル震える私の前で、足音が止まった。

「…おい」

「ひいっ!」

怖くて変な声出た。

「おい、顔あげろ。」

え…これ上げても大丈夫かな…
でも上げないと今にも殺されそうだし…

私は恐る恐る顔を上げた。

そこにいたのは…

全身血まみれの男の人!!!!!

…ではなく、ジャージを着たイケメンだった。

びっくりした…死ぬかと思った…

「おい、お前、大丈夫か?」

「は、はい!!!!」