私立鏡森学院。
僕の学校。教室。集まっているイツメングループ。昨日のドラマの事でキャッキャしている。あーあ…なんか人間って犬みたい。
地味で何も言わない僕は死んだ犬って事かな。

そろそろアレの時間でしょう?


…「ほら、早くゴミ捨てにいけよ負け組」


…やっぱり来た。Aクラスの委員長。うちの学院、Aクラス、Bクラス、Cクラスに分かれてて、成績でクラスが決まるの。
…言っとくんだけど、僕は頭が悪いわけじゃないのよ?ただテストの日に遅刻してテストをやってないだけ。入試の時なんてそこそこの順位だったし。
つまり僕は運が悪い…だけかな。
ホントはBかAに行けるはずだったのに。
まぁ過去のことを悔やんでも変えられないんだからしょうがない…かな。

「ほらほら〜誰か持って行きなさいよ〜」
委員長が急かしてきた。めんどくさ。
「誰が持っていくの?」「私嫌だよ、絶対嫌」
誰かがやらなきゃいけないのよね…これ。
と、誰かが僕の前に立っていた。
「ねぇねぇ、懸淅さん。」
ん?なんだ、僕は名前を呼ばれたので顔を上にあげてみる。


………うちのクラスで噂のクソビッチのやつじゃん。
「…なにかな?」
ニコリ、と無駄に愛想を振りまいてみる。
「あんたさぁ、あれ、持って行ったことないよね?あんたが持っていきなさいよ。」
は?いやいや、僕、3回くらい行きましたけど?
「え、僕、ちゃんと行ったよ?3回くらい。」
ビッチが睨んできた
「は?あんたが行ってる所見た事ないんですけど。」
うわぁ…めんどくさ。
「いいから早く行けよ!」
バァン!と机を叩かれたのでしぶしぶ立ち上がる事にした。あ〜あ…こういう時って分身が欲しいものね。