紗菜とのご飯を食べた日から数日経つ

紗菜が最近 異常に疲れてる…
明らかにやつれた感じがする。

「紗菜…大丈夫?どした?夜空いてる?」

紗菜が悩んでるのに 私に相談しないなんて、若ちゃん絡みだとは わかっているものの 避けれない事だから 退社後に 久しぶりに地下に潜りに行った。

飲めない女子二人、静かな黒人シンガーの歌う お洒落なバーで 話す。

奥の席に案内されて 静かに話し出した彼女の話とは…
人として 墜ちた人の話だった。

「亜湖 お願いがあるんだ。私の話をよく聞いて 考えてから決めて。」

「うん 理解した。話を聞いてから 決めていいんだね?」

「うん。あのね若ちゃんが 今本当にヤバい。私見てられない位 壊れそう 嫌違う、壊れてる。…だけど完全に壊れた訳じゃないの。」

紗菜が言いたい事が イマイチわかりづらい。

「私は何をすればいいの?て言うか、私が関わるの?」

「うん、亜湖しか無理かな…」
「で、どうすればいいの?」
「弱いあの人の側に 亜湖がいるだけ…」

えっ…それって?

「お願い。私、頑張ったんだ。
だけどダメだった。若ちゃん、
ドラッグに手を出してる!!」

「うそ…。それ本当?」

「会社は辛うじて来てるみたい…
でも バレちゃうの時間の問題かも…」

若ちゃんの馬鹿…
何で薬なの?
何で?

私が必要?
本当にどうすれば…
混乱するばかりの私がいた…