「皇子っ、遅くなって・・・はぁはぁ・・・す、すみません」


皇子の部屋の扉を開けると、むすっとした皇子がソファに座っていた。



「おそい、遅すぎる・・・」

「す、すみません。ちょっと朝から一波乱ありまして」



私がてへへと誤魔化し笑うと、皇子は主に勉強道具をテーブルに広げていた。


「あ、エイデンさんとよく眠れました?皇子」

「眠れた。ソフィーが起きるの遅すぎて、エイデンもう行ったぞ」



「ん?あ、忘れてた・・・お見送り出来ませんでしたね」

昨日はルナの入れてくれたお茶のお陰が、すごくよく眠れたから、寝過ぎちゃったな。



「おれはしたけどなっ!」
「へぇー、私も挨拶したかったんですけど・・・ね」



「ソフィーが起きるのが遅いから悪いんだろうがっ」

皇子はぷんぷん頬を赤くして、再び筆を握った。






「へへ、それもそうですね。じゃ、お勉強始めますかー皇子」