「ま、べつにエイデンがいなくても寂しくなんてなかったけどな!」


と強気に笑う皇子の頭をなんとなく、気づいたら撫でていた。


「わっ、なにすんだよ?!」

「ふふっ、なんだか皇子が可愛らしくて・・・」

にこにこと笑いながら頭をなでる私を、皇子はなぜか止める事はなく、手紙を書き終えた。






「ん、できたぞ」
「おおっ、よくできましたー」


「バカにすんなっ!」

調子に乗り皇子の頭をわしゃわしゃと撫でると、ぺしっと払われてしまった。




「では、もう日が暮れてしまいますから、渡しにいきましょうか皇子」


「・・・・・・あ、あぁ」



(まだ不安なのかな、うーんっと・・・)



「あ、じゃあ、エイデンさんの部屋に行くまで手を繋いでいきましょうかっ」


「なっ、いやだっ!」

「えぇーそうですか?」



「べつにいらんっ!ばーかっ!俺は先にいくからなっ!」





皇子は私を睨みつつ怒りながらも、エイデンさんの部屋に一人で駆け出していった皇子。