「皇子、聞いてもいいですか?」

「・・・なんだ?」



皇子はカリカリとペンを走らせながら、正座をする私に返事をしてくれた。

「エイデンさんは皇子が生まれた時から側にいたんですよね、昔になにも言わずにエイデンさんが居なくなった事があるのですか?」



「・・・俺が5才くらいのときに、一回だけだ。いちど、周りにいろいろ言われたらしい、悪口とか。だから、エイデン泣きながら、俺にごめんなさいってして朝起きたらいなくなってた」


「そうですか・・・」

「エイデンはなっ、お母様が俺を産んでな病気になったときにな、ずっと側にいたからな!」



(あぁ、そういえばお妃様は一度・・・)