「だって、皇子はエイデンが大好きなようですし、皇子がエイデンさんと過ごした7年間の日々でエイデンさんと皇子の中で人知れずに、目に見えないものを、信頼をずっと築かれてきたはずです、なので大丈夫です」


「皇子が信じられる方です、皇子が自信を持たれてください。この7年間苦痛でしたか?」







私がそう聞くと皇子は再び頬を膨らませた。



「なわけないだろっ!エイデンはやさしいんだから、ずっといっしょだっ!て、手紙かくからっ、そこでせーざしてまってろっ!」


「畏まりました!」





私が言われた通りに床に正座していると、皇子が信じられないような目で見てきた。

「ほんとにせーざして待たなくてもいいだろ・・・」
「いえいえ、待ちますとも」




私がにこっと笑い、そう言うと皇子は自分の机に向き合い、なれないのか筆ペンを握りびんせんに書き出した。







ゆっくりゆっくり皇子は筆を進めて、気づけば夕方となり、オレンジ色の日差しが差し込んでいた。