「うーん、そうですね。あ、じゃあお手紙書いてあげたらどうでしょう?」

「エイデンにか?」




「はい、皇子は自分の気持ちを伝えるのが、まだ苦手な様なので、手紙で伝えたい事と聞きたい事を書けばいいのですよ。それに私もまだ皇子の事をよく知らないので」

「・・・わ、かったけど、エイデンのやつうけとってくれないかも・・・だし・・・」

今にもまた泣き出しそうな皇子のほっぺたに、自分の手を当てる。





「受け取ってくれないかも、って不安ですか?」

「う、うるさひっ!・・・ちょ、ちょっとだけだ」
「そうですか、確かに私にも色んな不安がありますが、皇子はそれでいいのですか?」

「なにいっ「皇子にとってエイデンさんはどんな方ですか?」


しゃがみこみ目線を合わせる私に、皇子は小さな手を握りしめた。





「エイデンはやさしい!優しいし、面白いし、お菓子もつくれるしなっ!体はほそいけど、強いんだぞっ!いつもガミガミうるさいけど、ここにきてずっとずーっと、いっしょでっ、眠れないときは側にいてくれたしなっ、いつもにこにこしてるし、たまにうるさいしおせっかいだし、靴はちょっと臭いけどっ、す、すきやつなだっ!だから、あんな出てくっていいだしたのはじめてで・・・」


(なんか最後辺りは悪口のような・・・まぁ、いっか)



「そうですか、なら大丈夫ですね。お手紙書きましょうっ」




「な、なにがだいじょーぶなんだよっ?!」