あたりまえだよね。
まだ完結してないとはいえ、20冊もあれば読みふけるに決まっているでしょう?
一希なんてそっちのけ、妄想ワールドに浸ってあたしもこのマンガの世界に溶け込むの。
なのに。
『それは誤算だった』とかなんとかほざきやがって、ずーーーーっとあたしを後ろから抱きしめてるこの野郎。
普通ならもう胸キューン!!!ドッキドキ!!!女子の憧れの後ろからハグ!!!みたいなシチュエーションだけども!!!!!
なんっって間の悪い!!!
「今!!!!今までずっと共に戦ってきたアルタが!!主人公を庇って死んでしまうシーンなの!!!!なのに!!後ろからちょっかい出されちゃ悲しめないわ素直に!純粋に!!
あぁ…アルタぁぁ大好きだったよ今までありがとう〜
生まれ変わったらあたしと共に戦え~」
「お前のそのマンガ愛、いろんな意味で泣けるわ
そんで、いくら2次元だと言えども俺以外の男に大好きとか言うな!!アルタが仮に生き返っても俺が殺しそうだわ!」
「そしたらあたしがお前を刺すから安心しろよ」
「できるかアホ」

