カラフルクローバー

ベランダに出ると私は小さく息を吸った


「♪~」

夜だから小さな声
なぜか外で歌うのは小さいころから好きだった。
誰も聞いていないから

辛いこと

悲しいこと

全部吐き出せるような感じだから
誰かに言うことのできない私の身に着けた技なのかもしれない

歌い終わったら何も解決したわけじゃないけど
心はすっきりする







「・・・ふう」

一曲歌い終わったらなんだかすっきりしたみたい
これはやっぱりやめられないなと思う





パチパチパチ

(・・・拍手?)
どこからだろうと辺りを見回せば声が響いた

「美しい歌声ですね。姫」

聞こえたのは隣の部屋のベランダから。


「申し訳ありませんが、私は姫ではありませんよ」

「いいや。あなたは星空高校の姫ですよ」

(・・・同じ高校の人・・・?)

「私はあなたが考えているように同じ高校の ”伯” どうかお見知りおきを」

「え・・・ちょ」

伯さんはそれだけ言って部屋の中に入っていってしまった

(誰・・・)








(なんだか一気に疲れた)
今なら眠れる、と
ふとんに顔をうずめた