彼女が消えるその瞬間まで

「翼くん、私、今日のこの光景を忘れない。私がたとえ消えても」
















私が消えても、忘れない…………?





















ーーーあぁ、そうだ。今まで遊ぶのに夢中だったから忘れていた。




俺が何度も疑問に思ったこと。でも、答えを訊くのが怖くて、いつも踏み出せずにいたその質問。




訊くなら、今しかない。今訊かなければ、必ず後悔すると直感で悟った。





俺は彼女に向かって叫んだ。




「姫百合、お前は本当に死んだ人間なのか?ずっと疑問に思っていた。


お前は本当は死んでなんかいなくて、今こうしている夏川 姫百合は俺たちと同じ時を刻んでいる普通の人間ではないのか?




お前は、役目を果たせば、本当に消えるのか?」