彼女が消えるその瞬間まで

ーでも、その答えは、何度考えても出ない答えだと考えている。



本人に直接訊く以外は答えはない。




……まぁ、こんなこと訊ける勇気もないが。




「ねぇ、翼くん。こっちにおいでよ!このまま何もしないで帰るなんてつまんないよ。

せっかく学校もサボったんだし。遊ぼっ!」



姫百合は急いで俺の元へ走ってきて、笑顔で俺に訊ねた。



「……分かった。お前にはかなわないよ」



俺は肩をすくめて立ち上がると、姫百合はわあっと言ってニコニコしていた。



俺と遊ぶのが、そんなに楽しいのか。



「やったやった、翼くん。遊ぼ!」



彼女がぐいぐいと俺の手を引く。





やっぱり正直、子供だと思った。




でも、その手は温かく、姫百合の背中は何だか心地よかった。