彼女が消えるその瞬間まで

「翼くん、見て!海だよ!」


だいぶ歩いていたので、走る距離は少なかった。



が、この暑さなので、多少走っただけなのに、額から汗がこぼれ落ちた。



「翼くん、キレイだね海!」


「あぁ」



太陽の光が反射し、水面はきらきらと輝いている。


マリンブルーの地平線の彼方まで続く広い海。




カモメが空を舞い、太陽と話をしている。




本当にキレイだと思った。俺が幼い頃、よく来ていたのにな。



どうしてか、姫百合と見た海は特別感があった。