彼女が消えるその瞬間まで

「もうこちらにいる時間は少ないかもしれないもの。1回だけサボりというものをしてみたいな………なんてね!」



姫百合は長い髪の毛を指にくるくると巻き付けていた。


顔を少し赤くして、そっぽを向いていた
恥ずかしいのか。





『こちらにいる時間は少ない』


あまり訊こえのよくない言葉。




俺は少しだけ口角を上げると、考えるよりも先に行動していた。




「わ、ちょっと、翼くん!」





そう、俺は彼女の腕を引っ張って走り出した。姫百合はまだ後ろで騒いでいる。







「姫百合、サボろうぜ!1日ぐらい誰も何も言わねぇよ。俺と来い!」










「うんっ!」






俺と姫百合は夏の暑い太陽に照らされて、違う駅まで走った。