「今言ったことは、誰にも言わないわないで欲しいの。友達にも、もちろん私の家族にも」



この話を誰かにしても、俺は頭がおかしくなったんじゃないのかと笑われるだろう。




「あぁ、約束するよ」




「ありがとう。それと、もう一ついいですか?」





彼女は俺の隣に立った。そして、俺の顔を見あげて笑った。





「私のことを、普通の人として接してほしいの。1度死んだとか、そんなのは関係なしに」





風が、彼女の長い髪を揺らす。前髪が乱れ、真っ直ぐで透き通った瞳がキレイに見えた。