彼女が消えるその瞬間まで

『自分のやり残したことのために戻ってきたの』




ふと、彼女の言葉が脳内をよぎった。




あのとき神社で彼女が言った言葉。





やり残したことって………?





今まで、全然考えたことなかったけど、それが終われば、彼女は消えるんだ。








消えてほしくはないと思うが、仕方のないことだ。




この世界に縛り付けるより、彼女は成仏した方が楽になれるのだなら。




じゃあ、彼女のやり残したことことって。一体なんだろう。





生きたかった理由も訊いた。生前彼女が抱いていた夢も訊いた。




まさか、それが未練ってわけじゃないはず。


だって、もう叶わないことだ。