彼女が消えるその瞬間まで

風が強く吹いた。



周りの木々がざわつく。




俺と彼女の間に沈黙が続く。




「それ、本気で言ってるの?」




沈黙を破ったのは、彼女の方だった。





俺は曖昧に頷く。





「なのねー翼くん。私があなたと一緒にいるのは、ただ、あなたが私の秘密を知ってるからだけじゃないんだよ?」




彼女は俺の前に1歩前に歩き、俺には背を向ける体制をとった。